現代社会ではほとんどの人が何らかのストレスを受けながら生活しています
『ストレス肥満』なる言葉もあり、ストレスと肥満もまた関わりがあるようである
生体は恒常性維持のためには、神経系、内分泌系、免疫系が大変重要な役割を果たしている
よって、心の状態は体に影響を及ぼし、また体の状態は心に影響を及ぼす
ストレスは、社会的に、あるいは心理的に、肉体的に生体に刺激を与え恒常性維持を障害を起こします
免疫系への作用としては、好中球やリンパ球、NK細胞(ナチュラルキラー)の働きに影響を与え、生体防御能を低下させる
このように免疫機能を低下させるストレスは、多くの病気と同じように歯周病においてもその進行と発症に関連しているわけである
またマウスの実験であるが
ストレスが感染部位のマクロファージの数を下げるなどして歯周病の進行に影響を及ぼすというデーターがある
ストレスを受けると、脳下垂体からの刺激によって『カテコールアミン』と『コルチゾール』という2つの副腎皮質ホルモンが分泌される
これを『ストレスホルモン』と呼び、ノルアドレナリンもそのひとつである
また歯周病原細菌をノルアドレナリンの存在下で培養して、病原性の変化について解析する実験がある
その結果は、ノルアドレナリンは歯周病原細菌の発現に影響を与えていた
よってストレスが歯周病原細菌に影響し、それによって歯周病の発症と進行に関わっている事が示された
過去にも書いたが、歯周病の発症に大きく関わる喫煙についても書いていく
喫煙は肺がんの原因になったり、循環器系に悪影響を与えたりする
タバコの煙に含まれる高濃度の一酸化炭素が喫煙によって血液中に侵入し、それが血管壁に障害して動脈硬化を引き起こす
またニコチンは血管を収縮させることにより、高血圧の原因となるなど、メタボリックシンドロームにとって増悪因子となる
歯周病においても、喫煙者は非喫煙者に比べて罹患リスクが高い
また長期間喫煙を続けている人は歯周病の罹患リスクは肺がんと同程度である
歯科治療で喫煙は、歯周治療や口腔内の外科的処置(インプラント手術)に対して悪影響を及ぼす
口腔内バイオフィルムであるデンタルプラークに存在する歯周病原細菌は、血流中に侵入し、菌血症を引き起こします
例えば、心臓に付着すれば細菌性心内膜炎となる
人間はそれらの病原細菌に対して主にマクロファージや白血球が担っている自己免疫とリンパ球を中心とする特異的に作用する獲得免疫とで対抗している
唾液中に含まれるリゾチーム、ヒスタチン、シスタチンなどの抗菌性たんぱく質は細菌の繁殖や毒性を抑えたり、免疫系を調整したりして感染防御に働いている
免疫を担当する細胞は、病原細菌の情報を提供したり、その動きを封じ込めたり、排除したり、破壊したりして細菌と戦っている
しかしこの反応が必要以上に激しくなると、アレルギーなどの障害を引き起こす
サイトカインは、通常は恒常性を維持する為に働いているが、炎症などの病態では過剰に産生され病態の形成や蔓延に関わっいる
歯周病あるいはメタボリックシンドロームの発症にはこのサイトカインを含めた免疫システムが鍵を握っているのである
ストレス、喫煙(たばこ)、エイジング(老化)によって、免疫系が乱される事を考えると、『口腔の健康』がますます重要になってくる
ですからみなさんも全身の健康の為にも、『口腔ケア』が快適に毎日の生活をするための第一歩なのである
毎日のご自身にによる口腔内ケアと定期的に歯科医院に行ってチェック&プロフェッショナルケアをしてもらうことが全身の為にも大事である
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